東大卒サラリーマンのお勉強ブログ

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日本は貧乏?それとも・・・2

こんばんは。ヒロです。

前回に引き続き日本経済に関してよく言われる「国債」の問題について書いていきます。前回の内容をお読みになっていない方はこちらからどうぞ。 

todaiblog.hatenablog.com

 

前回「国債とは何か?」という問いかけをしていましたので、まずはその答えからです。

ズバリ国債とは、

 

政府の負債

 

のことです。

つまり日本国債は「日本国政府の負債」であって、日本という国そのものの借金ではありません。なので私は「国の借金」という表現を好みません。

政府はあくまで国の一機関に過ぎないのですから。

 

ちなみに国の借金という観点でいうと、対外純資産というものがあります。

これは海外にどれだけ資産を持っているかということを示していますので、こちらの指標のほうが国としてお金持ちか否かを表すのに適しているように思います。

そしてこの対外純資産が世界で最も多い国がほかならぬ日本なのです。

(平成28年末時点で約350兆円)

 

ということで私の結論としては

 

「日本は貧乏ではない。国としてはむしろ世界一お金持ちである」

 

となります。

 

でもここで疑問が一つ生まれました。

「じゃあ日本国政府は1000兆円を超える借金をいったい誰からしてるんだろうか?」

この答えが出れば国債残高が積みあがっていく今の状況を憂えるべきかどうかの答えが出ます。これからその答えを書いていきますが、もし正解を知らない方はご自身で答えを考えてみてください。

 

考えてみましたか?

では正解発表に参りましょう。

 

日本国政府が借金をしている相手は、

 

あなたたちです。

 

正確にはあなたたち日本国民が銀行に預けたお金から政府が借金をしているわけです。

つまり日本国債に関し、日本国民は「債務者(お金を借りている側)」ではなく「債権者(お金を貸している側)」なのです。

 

ニュースや新聞などではよく「国民一人当たり〇〇万円の借金がある、だから日本はヤバイ!」と書かれたりもしますが、本来であれば「国民一人当たり〇〇万円を政府に貸し付けている」となるはずです。

 

もちろんすべての国債を日本国民の銀行預金で購入しているわけではありませんが、ここでのポイントは、「日本国債は国内で安定的に消化されている」ということです。さらに言うとそれらは日本円建てとなっており、日本政府はその気になれば子会社である日本銀行に通貨を発行させ、借金をチャラにすることも可能なのです。

 

というわけで私は「日本国債の残高で一喜一憂する必要はない」という考えを持っています。もちろん政府が無尽蔵に負債を拡大していいとは思っていません。かといって日本銀行にすべてを引き受けさせるべきとも思いません。

(なぜ日本政府は国債をすべて日本銀行に引き受けさせないのか。もしそうしたらどんなことが起こるのかについては、リクエストがあればいずれ書きたいと思います)

 

話が行ったり来たりしてしまったので、最後に結論をまとめます。

 

・日本は対外的には世界一のお金持ち

・日本国債の大部分は日本国民の銀行預金から買われている

・日本国債の残高が増え続けていることそのものはあまり大きな問題ではない

 

これだけ覚えてもらえれば今回の内容は十分です。

経済については今後も折に触れて書いていこうと思います。

 

それではまた次回!